手の甲でも特に親指の付け根付近に痛みを感じるという方の場合、腱鞘炎の中でも親指側にある手背第一コンパートメントと呼ばれる腱鞘と、この腱鞘を通過する腱に炎症が起こっているドケルバン病という症状が起こっている可能性があります。
このドケルバン病は別名「狭窄性腱鞘炎」と呼ばれています。
ドケルバン病とは?
この手背第一コンパートメントが炎症を起こしていると、腱鞘が腫れている状態になります。
腫れてしまうとどうしても腱鞘内部が狭くなる(=狭窄)ためそこを通過する腱は強い摩擦を受けることになります。
親指を動かす場合、短母指伸筋腱という腱と長母指外転筋腱という二つの腱が動くことになりますが、腱鞘の中にはこの二つの腱がお互いに摩擦を起こさないための隔壁があるため、他の腱鞘にくらべると腱鞘炎を起こしやすく、狭窄が起こりやすい状態になります。
親指の腱鞘炎の症状について
5本の指の中でも重要な役割を果たす親指。物をつかんだり、引っ張ったり、開けたりする動作は親指なしではとても不便ですよね!
ここ数年では、スマホを使う機会もグッと増えさらに使う頻度も増えているかもしれません。
腱鞘炎になったことがない場合、「ただの痛みかな?」「指が動かしにくいな…」なんて程度に思うかもしれませんが、今からご紹介する項目に当てはまる場合、腱鞘炎の可能性が高いです。
まずはセルフチェックをして確かめてみましょう!
- 親指の付け根を押すと痛い
- 曲げ伸ばしすると痛みを感じる
- 痛みのある箇所が腫れ、熱がある
- 物を持ったり、握ったりすると痛みを感じる
- 痛みが強すぎて重いものを持てない
この他にもまだまだ症状がありますが、この中でいくつか当てはまる場合は腱鞘炎の可能性が高いです!
出来るだけ手を使わないようにするか、病院で診察してもらうようにしましょう!
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腱鞘炎になりやすい条件3つ
(1)50歳よりも上の方
年齢があがるにつれて指の筋肉が衰えてしまうため、腱鞘炎になりやすくなります。
(2)糖尿病と診断されている方
糖尿病患者の方は血のめぐりが余り良くない為、筋肉が衰えやすくなる傾向にあります。
(3)赤ちゃんが生まれたばかりのママ
抱っこを頻繁にしなければならないママ達は腱鞘炎になる確率がとても高いです。無理はしないでサポーターや抱っこ紐を上手く使って痛みを軽減させましょう。
親指の腱鞘炎に効果のあるツボは?
〈ストレッチ〉
(1)イスに腰掛け、痛みのある手を胸の下辺りにもってきたら手の平を上に向けます。
(2)反対の手で、痛みのある手の親指を上からギュッとつかみます。
(3)そのまま親指を15秒程下に反らします。
(4)終わったら反対の手も同じように行います。
(5)右手・左手と3回ずつ行ったらOKです!
親指と人差し指の付け根辺りにあるツボを「合谷」といいます。腱鞘炎の痛みに効くだけでなく、眼精疲労などの症状緩和に役立ちます。
手の平を真上に向けたとき、手首の中心にあるのが「大陵」というツボです。ツボを押すことで痛みが和らぎます。
肘を曲げた時に、外側に出来るシワの先端辺りにあるのが「曲池」です。万能なツボと言われ、肩こりや腕、ひじの痛みにも効果を発揮します。
親指の痛みの対処法について
このドケルバン病は親指の使い過ぎが原因になります。スポーツや仕事などで手を使う仕事をしている方には多くみられます。
また、妊娠出産期の女性や更年期の女性にも多くみられるという特徴があります。
対処法は投薬や腱鞘内ステロイド注射などがありますが、基本は安静にする、ということを行います。
⇒ ドケルバン病まとめ【動画】